ロンドンのファン・エイク {RETROSPECTIVE COMMOHEDGE 3}
トラファルガー広場に面したロンドンのナショナル・ギャラリーで見た絵の1枚が、けさ、NHKの「新日曜美術館」取り上げられていた。
ヤン・ファン・エイクの「アルノルフィニ夫妻の肖像」である。学生時代に最初にこの絵を見たとき印象に残ったことは確かである。絵はがきを買った。しかし、そのとき説明のパネルを読んだとは思うが、何のことについて描かれた絵なのか頭に入らなかったし、この絵がとりわけ気に入ったというわけでもなかった。正直に言うと、冷たそうな顔の男がいて、女性のおなかが膨らんだ変な絵、そんなふうに感じたような気がする。
けさの説明では、この絵は「結婚の秘跡」を示したものとのことであった。イコノロジー(図像解釈学)の提唱者として有名なエルヴィン・パノフスキーが1953年にそういう説を唱えて、それまで説明できなかった絵柄を統一的に解釈したそうだ(例えば、脱いだくつ、女性の足下の犬などによって)。
おなかが膨らんでいるのは当時の単なるファッションだそうである。知らないととんでもない誤解をしてしまうことがある、というよい例であろう。
その他にも、この絵は視線が3点に収斂しているという東京芸術大学の先生の新しい見方も紹介されていておもしろかった。今晩、8時から再放送があると思うので、興味のある方はどうぞ。
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