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2005年10月 1日 (土)

ゲオルク・ショルティ/シカゴ交響楽団のマーラー {RETROSPECTIVE COMMOHEDGE 12}

 1986年3月26日に、東京文化会館で、ゲオルク・ショルティとシカゴ交響楽団の演奏によるマーラーの交響曲第5番を聴いた。ショルティとシカゴ交響楽団の2度目の来日ツアーの初日で、モーツァルトの交響曲第35番に続く2曲めであった。
  トランペットのファンファーレから始まるこの曲では,金管の輝かしい響きが圧倒的で,評判通りのすごい迫力だった。弦の音も管に見合ってよく響いていた。全5楽章を通じて、輝かしいマーラーだった。まるで、CDの音響をなぞるかのように...。
 マーラーの交響曲第5番といえば、ヴィスコンティの映画「ヴェニスに死す」(1971年)で使われた第4楽章のアダージェットが有名である(この映画を見たが、いいとは思えなかった。多くの人がこの映画に結びつけてマーラーのアダージェットを連想するようになってしまったのは残念だ)。sehr langsam(非常に遅く)という指示のある弦楽器とハープのみによるこの楽章は、一昔前にリリースされた「アダージョ・カラヤン」の最初に入っていたこともあって、今ではマーラーの最もポヒュラーな音楽となったようだ。しばしば聴かれるようになったという意味で、これはマーラーにとってよいことではあったのだろう。
 当然のことながら、ショルティ/シカゴ交響楽団の交響曲第5番は、全楽章がショルティの個性に満ち満ちていた。アダージェットも力強かった。こういう演奏もいいと思うが、陰翳のあるマーラーも私は聴きたい。今は、いろいろなマーラーがあってよいと思っている(マーラー本人はそれでは気に入らないのかもしれないが)。

 追記: このコンサートでは奮発してS席を買った。1万8000円だったと記憶している。発売開始からけっこう時間がたっていたのだが、1階の左右中央、ショルティの真後ろという最高の席をうまくとることができた(会場は満席に近かったと思う)。ショルティの指揮ぶりがよく見えた。そういういい席にいたから気づいたわけでもないだろうが、彼は指揮をしながらしばしば頭をなでていた。癖と言っていいのだろうか。おかしなことを覚えているものだ。 コメントをどうぞ

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コメント

はじめて投稿をさせていただきます。
マーラー交響曲第5番!私も大好きな曲です♪
とても良いお席で聴かれたとの事、とても羨ましい限りです。
ところで、「力強いアダージェット」との事なのですが、私のイメージと少し違いますね。
あの楽章は、マーラーの世界に身も心もすーっと吸い込まれていくような・・・とても穏かでとても美しい空気に包まれるのですが・・・
おっしゃる通り、ショルティは個性的な指揮をされたようですね!

P.S 先ほどは、拙サイトにお越しいただきありがとうございました。
リンクの件も含めて、これからも宜しくお願い致します。

投稿: ぶるうらぐうん | 2005年10月 2日 (日) 20時19分

こんにちは。私は一度目の来日公演でこの曲を聞いて、怒って家へ帰ってきたのを覚えています。

アンサンブルが一糸乱れずに抜きに出ていて驚いてしまいました。弦などは、アタックの角か立ちすぎて耳に突き刺さり不快この上無かったのです。何時までも耳に残るでしょう。

その後、ショルティーをシカゴ饗と聞く機会は無く、あの激しさも最初で最後でした。オーケストラの方は、バレンボイム指揮などでは遥かに芸術的で、成長した感じさえします。

頭を書く表情といいこの人もカリカルチャーになっているので是非文字絵に挑戦したいですね。

ロンバールは当時、カラヤンの再来と宣伝されていましたね。

投稿: pfaelzerwein | 2005年10月 3日 (月) 01時12分

ぶるうらぐうんさん、コメントをありがとうございました。実は、「アダージェットも力強かった」という個所は、なんと表現しようかと迷いました。このアダージェットはふつう情緒纏綿とか表現されることが多いのではないかと思います。

ショルティ/シカゴ響の場合も、一応「情緒纏綿」の範疇に入るのかとも思いましたが、それでは違和感があるため、結局,「アダージェットも力強かった」という逆説的な表現にしました(もうちょっと纏綿でもよいのではないか、という気もしましたので)。

ぶるうらぐうんさんは、マーラーの部屋をトップに設けていることからしても、マーラーがお好きなことがわかりました。私にとっても、マーラーは特別な作曲家です。マーラーの別の曲についても、回想をアップしたいと思います。今後とも、よろしくお願いします。

投稿: こもへじ | 2005年10月 3日 (月) 21時57分

pfaelzerweinさん、こんばんは。

悲惨な体験でしたね。やっぱり、人によってはそういうこともあるんですね。

もしかしたら、ショルティの前に、マーラーの第5番で感銘を受けた演奏を聴いていたのではありませんか?

私の場合、イングリッド・ヘブラーでモーツァルトを好きになり、その後グレン・グールドを聴いて頭に来たことがありました。

演奏者を文字絵に仕立てたら面白いのではないかと何人かの人から言われました。今のところそれは考えていません。自分はどうも演奏家ではなく作曲家を尊敬しているようです。

カラヤンも人によって好き嫌いがありますよね。ロンバールは少なくとも気取っていなくて(そっけなさすぎで)、その点ではカラヤンよりずっと好感が持てました。


投稿: こもへじ | 2005年10月 3日 (月) 23時19分

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