ボストン・レッドソックス対セントルイス・カーディナルス {RETROSPECTIVE COMMOHEDGE 10}
きのうの大リーガーで思い出したが、'76年夏にボストンの球場で,ボストン・レッドソックス対セントルイス・カーディナルスの試合を見たことがあった。
そもそも私は野球に興味がない。よほどのことがない限り野球は見ない。だから、この時はよほどの時だったのだ。話の種に大リーグの試合を見ておこうと思ったのである。
記憶に残っているのは、とにかく決着がつかなくて、やたら長い試合になってしまったことだ。13、4回か、あるいは15、6回にまでもつれこんだだろうか。夜もかなり遅かったので、いつになったら終わるのだろうかと、気が気ではなかった。アメリカは物騒だという話をだいぶ聞いていたから......。途中で宿へ帰ろうかとも思ったが、こんな機会は二度とないだろうからということで、結局最後まで見てしまった。
試合はカーディナルスがずっと押し気味で、最後の土壇場でレッドソックスが逆転した(あるいは、逆だったか......?)。席はフェンスのすぐ近くだった。試合が終わった直後に、ベンチに引き上げてきた守備側の黒人の選手が、私の近くに座っていた男の子に向けて、たぶんサービスだったのだろうが,ボールをトスしてくれた(確か、その男の子がボールをくれと声をかけたのだった。投げてくれたのは、負けた側のカーディナルスの選手だったはずだ。何故こんなことを覚えているのだろう。ボールが飛んできて歓声があがったためだったろうか......。ボールは男の子にわたったんだったっけ?)
試合終了後は素っ気なかった。選手はみな、さっさと引き上げてしまう。選手同士が終了の挨拶を交わすことはなかった。十二時をまわっていたかもしれない。これからどうやって宿まで帰ろうかと、アメリカでたった独り、心細くてやや途方にくれた。歩いて帰ったのか、タクシーに乗ったのか,今では覚えていない。
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